趣味の園芸という言葉がありますが, このページは,やむを得ない園芸の記録です.
猫の額を放置して雑草・雑木の倉庫化し, 光熱費検針の方々等に怒られて場当たり的に業者に依頼してお金ばかりかかる, という悪循環を断ち切るという,やむを得ない園芸. 2003年初秋に,除草を頼んだはずの業者が, 先代から植えてあった木を無断で切り倒したのをきっかけに, 雑草・雑木の倉庫からの自力脱却を決意. デジカメで日常を撮るようになったのが2006年以降なので, 雑草・雑木の倉庫の様子と最初の2年の劇的な変化の記録がないのが 残念ですが,何かの参考になればさいわいです.
メロン,スイカ,ゴーヤなどのウリ科の実は,市販食材用の実の中の種から,素人が収穫まで持って行ける共通点がありそう.知識も技術も時間も無い素人の10年ほどの経験則では,難しいのは発芽と発育(結実)速度だけに見える.
発芽は水分と4月以降の温暖(または日夜の気温差の繰り返し)が発芽刺激として必要に見える.前年採取の種はタッパーに水を入れて室内窓際で1日置いてから庭にじかまきで3月中旬でもある程度発芽した.過年度の種はメロン,スイカ,ゴーヤどれもそれだけでは発芽しなかった.もしかしたら年数を経るほど気温差の繰り返しが必要なのかもしれない.(過年度の種は1昼夜では無く数日水に浸けて窓際に置いてから播種すべきだった?)
最初の10年間は水に浸けずに庭にじか播きしても数%以上は発芽したが,2020年過ぎから発芽しなくなった.当初は4月に播種していたのを前倒しして2月にしたのが原因と推測して,2023年は3月中旬まで待って1日水に浸けてから播種した結果が上記段落の内容である.
播種時期を前倒ししたかったのは,盛夏を過ぎるとどれも実が成長を止める(平均気温と日照時間のどちらが主因か知らない)ので,結実時期を前倒ししたかったからである.温室か良い条件の土地があれば十分だろうが,そうでないので発芽を前倒ししたい.事前の「水栽培」による発芽刺激の期間を延ばすことで有効に発芽するだろうか. (2020年過ぎからウリ科の項目の更新が滞っているが, 先に数年間試行錯誤をしたい.)
いくら何でもメロンは自作できないだろうと思って試しもしないで来たが, 前年度に食べることのできるスイカの実を育てられたので,メロンも 買って食べた後の種を捲いてみたところ,食べられるまで育った! (ちなみに,今年はスイカも開花までは順調で結実も少しはあったが, 猫の額の中の狭い区画にメロンと並べて植えて栄養が競合したか(つまり, 原因不明),食べられる大きさに成長せずに終わった.)
前年までのスイカの経験に基づいて,スイカもメロンも早め2月下旬に種蒔き. いずれも,市販の食用の実の食後に残った種. (スイカの場合, 2014年のNHKの番組首都圏ネットワークの視聴者写真投稿では124日目に収穫と あって,2月下旬ならば7月下旬だが,南に隣家の並ぶ悪い土の猫の額での スイカの経験則は8月終わりか9月初めが収穫の目安.) メロンについては食後に残った種をお椀の水で軽くすすぐ際, 水に浮いた150粒は開花せず,以下は水に沈んだ100粒の結果. 6月上旬までに双葉が出たのは10,うち本葉9. (結果的に発芽自体は難しくない.)
なお,2019年は水に沈んだ100粒から発芽1,この1本は開花に至り, 結実1あったが,結実時の1cmから成長せず消滅. 春から初夏に低温だった2020年はメロンもスイカも発芽せず.
4月末発芽始まる(発芽率約10%).5月GW本葉.6月中旬以降蔓と開花多数. | ||
7月中旬メロン結実始まる. |
ウリ系のゴーヤ,スイカ,メロンは水が無いと成長が著しく阻害される経験則から,
GWからは降雨がないときは毎日区画あたり1分ずつ程度ホースで水やりを継続.
水やり以外は蔓を這わせる紐を張ることと,メロンは結実開始後ときおり
蔓の先端を手でちぎって結実が増えすぎて競合しないようにした以外は
「趣味ではない園芸」で特段の世話をしない.
今年は6,7月が高温だったのでうまくいった(つまり,日照と気温が成長に必要) と想像する(実を大きく育てるには,この成長期に水をもっとあげ, 肥料もあげるべきだった?) 8月に入ると個々の実は成長と縮小のそれぞれの命運があるが, 合計の成長は止まる(右図横軸は結実確認後の通算日数, 縦軸は実の合計の成長の目安の数値). |
結実後7月末までの2週間急速に成長(左の写真). 以後約40日成長頭打ち(右2枚)の間に熟すらしい. | ||
大きい(といっても径7cm程度)メロンの実が, 9月初め朝確認したところ,前夜の台風関連の強風で落ちたので収穫. 落ちたその一晩で皮が黄色に. 切ると無事熟していて柔らかくほのかに緑色で甘み. |
初めて種から自作したスイカ(下記)を食べてからわずか半月,2個目も無事収穫!
8月半ば過ぎ1個目収穫時点(下記)で10cmを超えていた 2個のうち未収穫だった残り1個を(気温が下がったので)収穫.結実33日目, 約18x16x16cm,約930g-皮500g=可食部約430g.普通に美味しかった(驚き).
追記(3個目): 1個目収穫時小さくて秋になる前に育たないと思ってたうち1つが成長したが, 天気が悪くなり,枯れ始めた株も生じたので(出張を待たずに)結実後27日目に収穫. 全重量398-皮262=可食部136g,約12×12,5×12,5cm. 小ぶりでかつ偏っていびつになったので可食部が少ないが,無事食べた.
9月になり気温が下がったので収穫.結実33日目,約18x16x16cm | ||
約930g-皮500g=可食部約430g.普通に美味しかった! | 皮は水を弾いてきれいだが,石に乗せる形になった底面は石の凹凸で傷ついた (昔どこかでプロは藁を敷くと読んだ気がする) |
注.かけた手間(朝晩の水やりや観察記録と方針決めを含む)の時間アルバイトを して,店でスイカを買った方が大きくて美味しい可能性が高いと思います. あくまで「存在定理」(趣味でない園芸でどこまで行けるか). ゴーヤとスイカの経験から大胆に外挿すると,ウリ科は可食まで行きやすそう. 食感から考えて,水を切らさな(いで陽射しの条件が良)ければ良いから?
初めてスイカの実(ただし長径2cm,下記参照)ができてから6年間は 毎年市販のスイカを食べた後残った種を庭に捲いても 実ができなかったが,7年目に2度目の結実,しかもその年は複数できた. それどころか,食べられるところまで大きく熟した! 推測する主な理由は,
…と思っていたら,普通のスイカができた! 長径16cmを少し超えてミニスイカくらいにはなった.
8月半ば過ぎで9つの結実を発見.うち5個は10cm未満で枯れ,10cmを超えたのは このスイカとまだ成育中の1つ.(残り2個は小さいので,多分成熟せずに秋になる.) (201709追記:上の記事のとおり10cmを超えたもう1つも無事 半月後に収穫,おいしく食べた.秋に間に合わないと思った2個の1つも10cm近くに成長.)
32粒種蒔き→8粒発芽→開花O(100)→結実9(以上)→長径10cm超2個
結実約1カ月(下右の写真の続き),割れているのを見つけて収穫.長径16cm超え. 普通にスイカの味! | ||
結実1日目 | 結実4日目 |
推定結実11日目
(下写真左から2つ目赤丸4日後) |
複数結実(赤丸の他にもあり)7月末
左端の赤丸はこの時最大でその後萎んだ. |
枯れて萎みが進んだ実の断面 |
2019年は110粒から発芽7,うち5本は蔓が成長して多数の開花, 結実時の1cmを超えて大きくなった実は3,最大4cmと2.5cmで枯れたのを 除いて1のみ最大6.7cmまで成長,約35日目に台風が直撃したのを頃合いと見て収穫. 小さ過ぎて香りと味を楽しむ程度だが,いちおう赤い果肉ができていた.
2018年は110粒から発芽14,結実時の1cmを超えて大きくなったものは1のみ, それも1.5cm止まりでしおれた.
スイカもアボカドと同様,素人が実を付けるのが難しいと思っていたが, 試しに市販のスイカを食べた後残った種を庭に捲いてみたら, 間引きと水やりくらいで,その年に2cmの実ができた. ただ,そこで夏が終わって,それ以上大きくならずに枯れた. 7月半ばに開花しないと大きくなる余裕がない気がするので,2cmから先が難しいか?
3月初めに種まき,5月半ばに発芽,10日後にはぎざぎざした本葉. その後は枝を延ばし,蔓を支柱に巻き付けて広がって成長. 8月初めに開花,8月末に実を結ぶ. | ||
2015年以降更新をサボってますが,毎年普通に(市販よりはやや遅れて) 自作ゴーヤチャンプルを食べています. 但し,春から初夏に低温だった2020年は発芽せず,当然収穫無し.
2014年.ゴーヤ5年目.
2年目のジンクスどころか,5年目も無事緑のカーテンが育ち,実を収穫,恒例のゴーヤチャンプル.ただし,初収穫が8月下旬で,例年になく遅い.
発芽率は10-15%(市販ゴーヤも自作ゴーヤの種も).そのうち2階まで伸びたのは20-30%程度だが,これは競争にならないように巻き付く場所を誘導すればもっと増える.「やむを得ない園芸」にしてはかなり安定した成長! |
2013年.ゴーヤ4年目.
ゴーヤの項目の最初(このページの少し下の方)で黄色に熟したゴーヤの中の 赤くなった種の写真を載せましたが,赤いのは種を包む薄皮で, 中身の種は種らしい茶色になっており,翌年の種蒔き用としては良いと思われます. 今さらですが種の写真. (ちなみに,下では,黄色く熟したらおいしくないと書いてしまいましたが, トルコでは黄色く熟したものを食べるようです. ゴーヤチャンプルのように食べるときは苦みが必須と思いますが, 私の知らないトルコの食べ方だとそれは単に未熟な草の味であって, 私の知らないトルコ流は,熟した実を食べるという,ある意味自然な視点かも….) |
相変わらず制御してませんが,2012年の宿題の発芽率は市販のものの種よりも第2世代 (前年度収穫分の種)のほうがはっきり良いことがわかりました.市販のもののうち 実際に発芽したものの種だからでしょう.
なお,この年の梅雨は早く明け6月から7月にかけて雨が少なかったためか, ゴーヤの実は10cm強止まりでした.
2012年.ゴーヤ3年目.
昨年度と同じ区画に種をまいたところ,今年度も無事成育収穫. 2年連作は難しいという経験談(?)を2011年にツイッターで読んだことがありますが, 2年目のジンクス(ゴーヤに固有の連作による抑制効果)は無い と結論します.
定量的なことを言うには, 年数も(やむを得ない園芸なので)制御も不足ですが, 予想は
7月初め開花確認【写真→】(詳しい成育過程は2010年の記録参照)
収穫最大25cm(9月初め),9月下旬も小ぶりながら収穫が続く 緑のカーテン【写真↓】(写真の上部コンクリートは2階ベランダの床) |
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緑のカーテンは2階に達するが,ゴーヤは
蔓を巻き付けて自重を支えるので滑る材料は苦手.
最初そのことをうっかりしたので,2階は後から紐を張り,
蔓を手で巻き付けたり,手すりに結んだり
(植物研究者や愛好家に怒られそう).
参考:外壁に這うツタは,自ら粘液を出して「糊付け」して自重を支える. |
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このページすぐ下の2011年の記録の通り,今年も台風による強風の最初の直撃であっさり一気に枯れた.低いところの葉が先にしおれるが,2階まで伸びたところの葉も3日後には葉の外側から枯れる.いかにも,ストレスで茎の中の毛細管が切れて,水が押し上げられず,葉の外側から順次壊死する印象の写真 |
2011年.ゴーヤ2年目. 但し,(震災と無関係に去年から計画していたのだが) 植える場所を変えて,緑のカーテン風にしたので,2年連作は難しいという説の 検証はしていない.スーパーのゴーヤの(料理後残渣の)種と, 昨年度の自作ゴーヤの種を混在して蒔いたので,自作ゴーヤの種が生育するかどうか の検証もしていない. 忙しくて放っておいたが,2010年度と同様に,無事生育. 7月下旬には2010年度比約1週間早く20cm弱のゴーヤを収穫. 8月に入ると25cmのゴーヤも毎週複数本. さすがに炎天下雨のない日が続くときは水をやるけど,それ以外は 放っておいても, ゴーヤだらけのゴーヤチャンプルが毎週食べられる. |
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9月21日午後台風通過.ここ数年で最も強い風.
南風なので,近所ブロックの北側敷地を細長く一手に引き受けている家の 猫の額(庭)はほとんど被害無し. 日頃から塀の高さを超えないよう庭木を低く刈り込んでいることも奏功. (北側玄関が吹きだまって,南東の坂の上からゴミや葉や小枝が来たのはもちろん, 向かいの空き地(公営駐車場)から自動販売機脇の空き缶や空き缶入れの蓋などが 飛んできて落ちているのはいつものこと. ただし,気温は高いままなので,秋のいつもの落ち葉とは葉の構成が違うのは 興味深い. 枝ごと飛んできて吹きだまったのは風の強さを証明.他の葉も枯れないで もぎ取られてきた感じで緑色.名前は知らないけど,いつもと違う葉が主流.)
台風一過の青空の下,猫の額で唯一目を引いたのが, 葉が一晩でいっせいに枯れ始めたゴーヤ. 見た瞬間は,強風で根こそぎもぎ取られたかと誤解したが, しっかり根付いたままだった. 葉はつたの先端だけでなく,根元近くからいっせいに枯れかけていたのが印象的. 水は台風で十分供給されていたこと,南風で気温が下がらなかったこと, わずか半日で(夜の間)の変貌,と不思議な点が多い. |
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季節も終わりかけなので,諦めて全部捨てることにして気付いたが, つるしていた紐が全て切れていた. つまり,ゴーヤは自分たち自身の蔓だけで一晩, 強風に引っ張られる自分たち自身を支えていたことが判明. |
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根はしっかり張っていたのに葉が一晩で一斉に枯れ始めたのは, 蔓が強い張力を受けていることがストレスになったか? 素人のやむを得ない園芸なので,実際の仕組みは謎のまま. 栄養供給を止める化学物質が流れた?それとも,外見はしっかりしていても, 内部の毛細管としての機能が引っ張られて物理的に壊れていた?
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2010年(成育過程の写真は2014年のものもまとめた)
スーパーの食品売り場で買ったゴーヤの種をとっておいた. 3月初めに種を蒔いたが5月で十分だったらしい.6月初めに無事発芽成長. 皆さんの情報どおり,スイカと違って,簡単だ. 6月下旬には蔓が伸びるので,支柱が必要. 隣で南天が広がって,猫の額には多すぎるので,切って初期の支柱に利用. ゴーヤは,強くて柔軟な蔓を支柱に巻き付けて自身を引き上げるので, 大きな支柱を立てるほど成長するとみた. (テレビではビニール紐を建物の2階から垂らして, 緑の日よけにするのが流行っているようだ.)
6月初めにしその葉のような,全体は丸いが縁がギザギザの葉を出す. あとから出る葉は指のように葉脈の間の切り込みが深くなる. 7月中旬には紅葉のような葉でいっぱいになる. 成長と時を同じくして次々と開花が始まるが,落ちやすい花で,すぐしぼむ. 受粉すればしぼんだ花に直接つながる茎がくびれて, 開花1週間くらいで1cm程度の実になる.受粉後半月強で20cm. 2個収穫してゴーヤチャンプルに. この時期市販のものはもっと大きいけど, 中の種子が茶色くなりかけていたので,この辺りが素人栽培の限界か? | |||
食べ頃の未熟なゴーヤ | 熟しかけてまずいゴーヤは中のクッションが消えて種を覆う包みが赤い | ||
熟してはじけたゴーヤ | 赤い包みの中のゴーヤの種 |
ゴーヤの花を見たときスイカの花ととても似ていたので(生物苦手の素人として) びっくりしたが,どちらもウリ科つる性一年草でした. Wikipediaの受け売りで申し訳ないけど, 植物界被子植物門双子葉植物綱スミレ目ウリ科カボチャ亜科まで共通で, スイカはトウガン連Benincasinae亜連スイカ属, ゴーヤ(ニガウリ,ツルレイシ)はJoliffieae連Thladianthinae亜連ツルレイシ属.
それにしても,中学校で習ったときは,属と科の間に「連」なんてなかったけど, いつどうして入ったのでしょうか?(生物苦手)
ページ始めの目次に戻る2010年初夏以降,ほぼ毎年6月頃に 数十〜百数十の実を収穫してびわのコンポート(シロップ漬け)を食べています.
高い枝を数年間切ると残った枝が横に曲がりくねって実が手に届く(17年4月) | ビワ収穫(19年5月末) | コンポート(色は余ってた赤ワイン) | 赤ワインでなくみりんを使い,実が空気に触れないようシロップ上にラップを浮かべるなどすれば薄い色のまま |
栽培・収穫のヒント(2023年までの経験則の概要)
毎年の収穫の記録
2023年5月下旬 収穫208個!!!
2022年初夏 収穫無し(2017年冬に次いで2021年冬に2度目の開花0)
2021年6月上旬 収穫61個
(昨年開花記録のとおり2020年の異常低温で他の食用植物が軒並み収穫が無かったけれども,2021年も順調に結実)
2020年6月上旬 収穫54個
(他の実が軒並み2020年春から初夏の低温で発芽しなかったのに比べて,
木である上に開花結実が秋だからか,2020年も途切れること無く結実.)
2019年初夏 収穫60個
2018年初夏 収穫無し(2017年冬に2009年冬以降初めて開花が0.その時点で本年の収穫0が確定.開花すれば人工授粉の努力が可能だが,開花の有無の原因は不明.)
2017年初夏 収穫11個(1個収穫時見落としで実際は12個結実)
2016年初夏 収穫30個
2015年初夏 収穫04個!?
2014年初夏 収穫93個!!
2013年初夏 収穫無し(例年どおり2012年11月に多数開花したが,人工授粉(綿棒で花をいじるだけ)をサボったら結実せず,2013年初夏は収穫がなかった.)
2012年初夏 収穫38個
2011年初夏 収穫32個
手入れと収穫の容易なサイズのビワの木
高い枝と広がった枝を切り続けて10年, 猫の額に収まり,はしごを使わず実の収束や剪定などの手入れができます.
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全長 東西220cm 幅南北60cm 高さ120cm (20年12月) |
高さ120cmにビワの実を付けるために,実は 写真1枚ではどこから撮っても収まらないような曲げ方で枝が育っています. |
根の写真とそれ以降の写真では,木の個体の中での枝の位置の違いから 撮影方向が南北逆のため,つながりがわかりにくいですが, 一番元気な東端の結実は根から「道のり」で約3.5メートル. これを素直に高さで実現すると手の届かないところに結実することになりますが, 実際,道ばたでよく見かけるビワの木はそれくらいの高さに実が成っています. 怒られそうな枝の形ですが,人為的に曲げたことは無く,10年にわたって 高くなりかけた枝を随時剪定し,結実した晩秋から初冬に, 結実の無かった枝を剪定しただけです. 数年で,突然大きく曲がる枝が自然に生じます. |
2010年初夏のビワ収穫
2000年にあと数年の頃だったはずだが, ビワの種を庭に植えた(というより,スーパーの果物コーナーで食用に買ったビワの 種を投げ捨てた)ところ,その1つが数年で2階近い高さになった. ウェブ検索するとたいがい実のなる木については「接ぎ木しないと実はならない」 と説明があるので期待していなかったところ, 植えてから10年以内,2005年6月始めにビワの実2個が成って普通に食べられた.
その年,手間を減らして自力で植木を管理する,という目的のために, 木の高さを全て人の背程度に維持することにして, ビワの木も高い幹を大幅に切った.そのせいか,その後実がならず,諦めかけていた. ところが…,
(右の写真)2009年11月にビワの花を2束も発見.
(5月GWに燐肥を申し訳程度に与えたのが功を奏したか?)
半年後2010年6月,5年ぶりに,しかも10個も収穫できた (下の写真左から,5月末から1週間毎). |
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人の背に剪定すると,枝が地面近くに曲がって広がりつつ伸びしろを確保する. プロやエコの方々に怒られそうな方法だが,それでも実をつけるビワの木. |
アジサイを狭い庭で配置換えしたくなったら,(趣味でない園芸なので)根を丸ごと掘り起こす力仕事はしないで,枝を挿し木すれば3年ほどで大きくなるので元の木を剪定することで力仕事無しに移植と同じ結果になる.挿し木は夏の間の水やりだけでよく,越冬の際はいったん葉がなくなって枯れたようになるが翌年の春に成長を再開する. |
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イチョウは秋に公園などに落ちてるイチョウの実を植えておくと翌春に発芽する,という説明くらいの手抜きでも発芽率数十%ある.ある程度の大きさになるまでは水やりが必要に見えるが,肥料等はいらない様子.冬は芽が立ち枯れたようになるが春になると本葉がしっかり成長する.
狭い庭の中で配置換えをするのに,ユズのように根を掘り起こして移動しようとしたら,掘り起こしている間から明らかにしおれ始めてそのまま枯れたので,おそらく挿し木にも向かない.
チューリップの球根をサカタノタネで買って2019年11月に植えたところ2020年3月中旬に無事開花
(市販の球根なので咲いて当然ですが…). |
猫の額とはいえ日本なので,河津桜を植えてみたところ毎年簡単に開花したので, ソメイヨシノも植えてみた.
2022, 2023年の更新をサボってますが,問題なく(というよりも,悪条件の我が家にしては,気象庁の開花宣言とほとんど変わらずに開花するのでむしろ初期よりも良く)満開を楽しんでいます.
2021年 | ||
公式の開花宣言の翌々日最初の1輪開花.その翌日2輪目と,日差しと高温の割に自宅ソメイヨシノは低調だったが,その晩の久しぶりの雨で一気に10輪ほど開花,さらにその晩の暴風雨で一斉に開花.
温暖な方が開花が早いと言われるが,開花前夜は風雨の刺激があったほうが早い?
2020年 | ||
3月29日開花10日で雪.この後も2020年は春から初夏に低温. |
2019年 | ||
開花14日前 | 開花3日前 | 開花2日前 |
開花当日午前7時まだ開花せず | 開花当日午後までに地域気象台満開宣言に遅れること僅か1日で開花! | 開花当日のうちに一気に10輪以上開花 |
2018年 | ||
地域気象台開花宣言より早く開花! | 開花後の季節外れの積雪で花が氷漬け… | 雪は1日で融けてソメイヨシノ無事復活!! |
地域気象台満開宣言より早く満開! |
2017年 | ||||
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開花予想約1週間前にピンク色のつぼみ! |
つぼみは2月頃から緑色だが目立ってきていて,
開花予想約1週間前時点では多数.
開花宣言過ぎはすべてピンク色に膨らむ. |
3年連続葉桜にならず開花(古い枝は花が早く咲くらしい). |
地域気象台満開宣言翌々日500輪! | ||||
2016年 | ||
今年は気象庁の開花宣言より早く開花開始 | 南に隣家が迫り土質劣悪だが,順調に増える | 昨年に続いて最初からの葉桜を回避 |
気象予報で休眠打破の話をしていたので,今年は暖冬のおかげで, 周辺のソメイヨシノは満開が遅れて不調なのに対して, 暖冬でも(隣家たちの北側崖っぷちの土地という)十分厳しい 猫の額のソメイヨシノはちゃんと休眠打破できて綺麗に咲いたのかもしれない. | ||
2015年 | ||
今年も3月末に無事開花 | 開花翌日,まだ小さい | 5年目にして初めて葉より先に開花!葉桜回避 |
初めて地域気象台発表に遅れずに花盛りに | ほぼ葉桜にならずに満開 | 1輪ずつも成長 |
2014年 | ||
前年なぜか開花しなかったので心配したが, 3月末に無事開花 |
但し,今年も最初から葉桜
(写真手前がソメイヨシノ. 写真奥の緑はボタン.猫の額なので明快な写真は撮れません) |
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2013年 | ||
購入後3年目,開花せず!? | ||
2012年 | ||
2年目も4月初めに開花(最初から葉桜) | ||
2011年 | ||
3月初めに購入 | 木としては育ってもいないのに,4月初めに開花 (ただし,趣味でない園芸なので,最初から葉桜.) |
2019年に大量に結実したユズは2020年は結実無し. 2020年は春から初夏の低温で発芽しない実が多かったのは確かだが, ユズは木なのでおそらく気候不順のせいでは無く, 移植でストレスを与えた2019年と違って, ぬくぬくと(ユズが)生きるのを許したためと疑っている.
(2019年11月)冬の手荒な扱い(ぞんざいな移植)の刺激か10年目にして夏に初めて成った大量の実が冬の気温と日照時間になって無事黄化.大きさは小さい(直径5cmほど?)
夏に結実後3ヶ月冬の訪れと共に黄化したユズの実 |
(2019年夏,10年目)苗購入から9年間は単に枝葉が増えるだけ. トゲのため剪定が大変なので, ひたすら背の高さ以下に剪定し続けていたところ, まったく実がならないだけでなく何の変化も無いので, 諦めて伐採方向で考えていたが, 9年目の3月に(せっかくの芝領域を狭い中で広く見せるべく)手荒に移し替えたところ, それが刺激になったのか,7月に小さな実が一気にできて, 8月現在直径3cmまで成長.
途中で落ちた実はすぐ市販のユズの実と同様に黄色く変色するが, 成長中の実は濃い緑.色は違っても無事市販のと同系統の香り! (早速お吸い物に利用.)
4ヶ月前の手荒な移植が刺激したか,購入後10年目にして初めて実を付けたユズ | ||||
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芝領域を広く見せるために,トゲばかり増やすユズの木を手荒に移植 |
(購入,2010年) 食品の種でもけっこう育つことに気をよくして(実は,桃とか育たなかったもの のことは忘れているだけだけど),2010年のゴールデンウィークに ユズの苗を買って植えた(写真左). 7月上旬には新芽も成長して定着したようだ(写真中央)が, 8月初めにふと見たらご丁寧にも新芽のところだけ虫に食われていた(写真右).
2008年に河津桜とキンモクセイに毛虫が発生して翌春の桜の開花が無かった, という被害を経験したが,このとき買った毛虫用の殺虫剤を持っていた (店の棚から考えなしに買ったもの)ので, 散布してみた.さてどうなるか.(後日談:特に何ごともなく無事成長.)
キンモクセイは近所でそこら中に生えていて, 苗木が近所の園芸店で1500円で手に入るので, ユズよりも早く買って植えた (600円で安売りしたときには2本目も買った). さすが,そこら中にあるだけあって,枯れもせず定着したが, 買った翌年は花はつけないし,背丈も伸びないので心配してたずねたら, 3-5年は栄養成長で枝葉だけ伸びるので,その間に木の形を決めて生殖成長に変わる のを待つ,と教えられた. 近所を見ると,すぐ巨大になるようなので,背の高さを維持すべく毎年切る.
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毛虫は避けられないもので,別の年の8月末,庭の別の区画の若い芙蓉が同じ模様の虫 に葉を半分以上食われているのを発見して潰した.発見が早かったためか, このときは1匹のみだった.毎年8月と10月は,木の種類に関係なく,毛虫に要注意.
その後,毎年予防的に6月頃に防虫剤を桜やキンモクセイなど虫に葉を食われた経験 のある木に軽く散布するようにしてから,大きな被害に遭わずに済んでいる.
北庭の北端でバラの乱れ咲き | バラの乱れ咲きと三日月 | なぜかこのバラは他の季節も乱れ咲く |
芝生(先代が残してくれたのは洋芝)は雑草がはびこるのを抑えるので, 手間と知識の無い「やむを得ない園芸」にはたいへんありがたい. それでも,完全に放っておくと(冬いったん枯れるので,春先の生育競争に 負けることもあって),雑草に乗っ取られる.
雑草は除草剤にせよ,手で摘むにせよ,芝生を復活させるには, 残った芝生が広がるのを待つか,残った芝生の一部を移植して 芝生を広げたい場所から広げるか,いずれにせよ, 思ったより芝生の繁殖力は強い.経験的には
洋芝を数10cmほど根こそぎ別の場所に植えて養生したときに芝生が広がる様子:
根のついた数10cmの芝を移植 | 5cm程度の葉が多数出ると定着 | 針のような芽を伸ばす |
針状の芽は節々で激しく分岐や屈曲 | 約5cmの葉が出て延伸部分が定着 | 葉の長さが10cmを超えて成長 |
生物は嫌い.名前が多すぎて覚えるのがいやになる.それ以前に, ヒトも含めて動物の行動は予測できないから,いつ危害が及ぶか怖い. 庭には,(接近する前に先方から逃げてくれるネコや小鳥や蝶などを無視しても,) カやミミズやクモやカエルやアリの集団や宗教のヒトや営業のヒトなど, 無数の動物に出くわす. 刺されてかゆいなどの実害から,単に気持ち悪いまで,生物嫌いには滅入る世界.
猫の額とはいえ,継続的にケアしないと庭は雑草や雑木の倉庫になる. 見栄えがしないといった高い水準の課題ではない.
しかし,仕事をしながらでは継続的なケアはたいへんだ. 恒常的に求人過小の大学業界では,少しでも研究できる環境を探すには, 日本全国(元気で日本語がいらない人は海外)を動き回らないといけない. そして,研究に精神と体力を集中したい. 猫の額であっても,研究成果につながらない,家の庭の継続的なケアはじゃまだ.
仕事のせいではなく, 生物は嫌いで園芸の趣味がないからたいへんだ,というほうが正しいかも しれないが,そこは分析しても事態の改善には役立たない.
人材センターで庭木の剪定や雑草取りを依頼すると,春先は満員. どんなに早めに頼んでも,草ぼうぼうで手遅れ状態の夏の終わりしか人材がなくて, ひと夏の不自由のあげくにお金だけかかる. 夏の終わりまで放置すると,猫の額といえども普段のゴミ収集では持って行って くれない量になるので,処分も頼むから,合計10万円近くはすぐかかる. めげて,次の年はずるずるしていると,その翌年は光熱費検針の人に怒られる. それで夏の終わりに雑草取りが来ても,そんな状態だから, 土から上に出ている部分を刈り取るだけ. よって,翌年はまたすぐ草ぼうぼう. 結局お金だけかかって庭はいつも荒れ放題.
先代がせっかく「忙しい大学の先生のために」と言って, 芝生を近くの園芸店で買って敷いてくれたのに, 雑草・雑木でほとんど全滅.
2003年初秋に,除草を頼んだはずの業者が,(雑木は手も触れずに,) 先代から植えてあった木を無断で切り倒した. 証拠はないが業者の様子から見て,隣家が「じゃまだ」と切らせたのだろう. これをきっかけに雑草・雑木の倉庫からの自力脱却を決意.
テーマは,手遅れになる前に,木は背の高さまで,雑草は春先から除草.
驚くべし,始めて翌年には,芝が一部広がっているのを発見. 先代が残してくれた芝が,雑草の中でわずかに生き残っていた. それが,雑草を取り除いて競争相手がいなくなると広がる. こうして,第2のテーマ,芝生の生え際の養生(除草と水まき) を丹念に続け,少ない手間で雑草がはびこるのを抑える手順を確立.
デジカメで日常を撮るようになったのが2006年以降なので, 雑草・雑木の倉庫の様子と最初の2年の劇的な変化の記録がないのが 残念ですが, 生物嫌いの素人が,資金も知識も手間も減らしてできる,猫の額の維持の記録写真. 何かの参考になればさいわいです.
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