特別の記述がない限り,以下の訂正で 「(yyyymmdd版)」 とあれば, yyyy年mm月dd日とそれ以前のバージョンに共通する訂正.
バージョンは印刷したときの1ページ目右上の「v」で始まる数字(日付).
冒頭
「
ε>0
」 → 「
0<ε<1
」
および,最初の行の後半
「
[0,2N-jε]
」 → 「
[0,2N-jε/N]
」
( |Ij|≦1/Nと(問題文に)条件があるため)
解答最後の2行(完備性の証明)の前に以下を追加
→ 「
A⊂N~ と μ~(N~)=0 を満たすN~∈B~があれば,完備化されたσ加法族B~の定義から
N~△B⊂N'とμ(N')=0を満たすB,N'∈Bがあって,完備化された測度μ~の定義から
μ(B)=μ~(N~)=0であることにも注意すると,N=B∪N' に対して,
」
(付随して,解答最後から2行目の)
「ならば」 → 「となる.」
「fは減少関数」 → 「fは非減少関数」
(20080528落合啓之先生)もしC1同相写像があると,閉区間 [0,1] 上に制限したとき リプシッツ連続な関数(ある正数 c が存在して,定義域上の任意の x , y に 対して |f(x)-f(y)|≦c |x-y| となる関数)になる. ハウスドルフ次元はリプシッツ連続な関数で不変なことが (ハウスドルフ次元の定義に戻って調べることで)知られているが, カントールの3進集合 C のハウスドルフ次元は log 2 / log 3 , C' のハウスドルフ次元 s は 4-s + 2-s =1 の 解,すなわち x2 + x =1 の正の解 x に対して s=-log x / log 2, なので,両者は等しくないから,C と C' はC1同相にはならない.
(20080217 服部久美子先生)旧版の解答では Ii1,…,ik が I'i1,…,ik に 写ることを前提としていましたが,区間が可算個あるので添字が「ずれて」対応 してもかまわないという指摘を落合啓之先生からいただきました. この件について服部久美子先生からいただいた解答が上記です.
(20080217 落合啓之先生)
x∈F が孤立点とする.
0<|y-x|<δ ならば y∈ Fc であるように δ>0がとれる.
そのような y に対して δy>0が存在して
μ((y-δy , y+δy))=0.
(本質ではないが簡単のため,)δyは十分小さく
(y-δy , y+δy)⊂ (x-δ,x+δ)\{x}
となるようとっておくと,
∪y∈((x-δ,x+δ)\ {x})
(y-δy , y+δy) = (x-δ,x+δ)\{x} =(x-δ,x)∪(x,x+δ).
つまり左辺は右辺の2つの開区間の和の開被覆だから,
その中の可算個で (x-δ,x+δ)\{x} を覆うことができる.
言い換えると,可算集合Aがとれて
∪y∈A
(y-δy , y+δy) = (x-δ,x+δ)\{x}.
また, F の定義から μ((x-δ,x+δ))>0.
したがって
μ({x})=μ((x-δ,x+δ))
-μ( ∪y∈A (y-δy , y+δy)) > 0
となるが,これは μ が連続であるという仮定に反するからFの点は
孤立点にはなりえない.
(旧版をご利用の方へ.細かいミスと書き方の悪さが重なったので全面書き替え しましたが,だいじな変更は,可算個取り出すとき安易に有理数だけ残すと 被覆にならないかもしれないので「 A という集合がとれて」 という形に訂正した点です.)
(20080217 落合啓之先生)