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数理物理学(集中講義)2005年11月28-12月2日九州大学 服部哲弥
一度でも出席してくださった方々を合わせて,学生さん7名,
大学で給料をもらっている人8名.
単位を必要とした学生さんはわずか1名なので,
レポートは個人的に伝えました.
しかも日が進むにつれて
学生さんは減りスタッフは増えて,最後は研究セミナー状態でした.
(神戸大と比べてください!)
私にとってはたいへん刺激的でした.
でも,「ランダムウォークとくりこみ群」新たには売れなさそう….
九州大学での実績
- 月曜日:1次元単純ランダムウォーク
- 教科書2章
- 確率連鎖と path上の確率測度,変位の指数,重複対数の法則,指数への興味
- 火曜日:1次元pathのくりこみ群解析
- 教科書§5.1,§5.2,§B
- 端点固定pathのdecimation,くりこみ群(歩数の母関数の再帰式が定義する
力学系),くりこみ群の固定点に対応する確率測度,くりこみ群解析と歩数分布の
収束定理
- 水曜日:くりこみ群の固定点理論と整合する確率連鎖の構成
- 教科書§5.3,§C
- 火曜日の主定理のまとめ,固定点理論に対応する確率連鎖の構成,くりこみ群と
測度の整合性条件
- 木曜日:くりこみ群が定義する1次元確率連鎖についての一般化した
重複対数の法則と変位(モーメント)の指数
- 教科書§5.4,§5.5,§5.6
- くりこみ群力学系とpathの指数の関係,歩数分布の短かい側の評価,一般化した
重複対数の法則,下からの評価と「スケール方向のマルコフ性」とボレルカンテリ
第2定理の拡張,self-repelling path,変位の指数,coupling argument型の
鏡映原理
- 数学としてのくりこみ群:町や村を結ぶ高速道路のたとえ
- 金曜日:d次元ガスケット上のself-avoiding pathのくりこみ群解析
- 教科書6章,§D,§E
- くりこみ群,高次元力学系になる理由,「後半部分の一般論」,3次元以上の
有限次元力学系の大局的軌道解析の困難(d≧4次元gasketが未解決な理由)
- くりこみ群の視点で見た問題の階層:たちの悪い無限次元の大局的軌道解析
(場の理論,臨界現象),関数空間上力学系の大局的軌道解析(hierarchical model),
…,多次元力学系の大局的軌道解析(ガスケット上のself-avoiding path),
1次元力学系の固定点近傍の解析(1次元確率連鎖の固定点理論).
くりこみ群という数学のために,たくさんの「例題」を必要とする現状
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