激しい天気は，強い対流に伴う凝結，即ち積乱雲がもたらす(対流性雲の発達と 対流性の降水)．このとき起こりうる災害の可能性は以下のようなものがある．

• しゅう雨，　短時間強雨，　局地的強雨，
• 中小河川の氾濫，　がけ崩れ， （「中小」と断るのは，短時間強雨の災害． 総雨量が大きい(実用上は年降水量の5%あるいは2000mmが簡単な目安)ときは， 河川氾濫，　土砂崩れ，　がけ崩れ，　土石流，　地滑り (ゆっくり起こる場合)，）
• 落雷，　雷雨，　あられ，　降雹，
• 突風，　高波，　波浪，　暴風（フェーン現象が起きれば火災），　塩風害，
• 風雪(強風+降雪． 風害と視程障害を引き起こす)，
• なだれ，　融雪洪水，　みぞれ，
• 地ふぶき(積雪の吹き上げ)， 　ふぶき(地ふぶき+降雪．地ふぶきと区別すること)， 　着雪(電線，リンゴ)，
• 家屋倒壊，　道路損壊，　浸水，　交通障害，　空港閉鎖，　海山の遭難，

本質的に強い対流性の降水の特徴は降水強度が強いということである． 要因となるじょう乱が低速・停滞性のときは断続や繰り返しもキーワードになる．

以上の用語は穴埋め問題や災害の可能性の説明で必要になるので， 覚えておくと有利． 少し多いように見えるが，強い対流性の降水(積乱雲から来る災害) に関してはこれで出題可能な用語が全部と思えば 大したことはない． 例えば平成９年度第１回実技試験２参照．

これ以外に， 北東気流などの背の低い雲による降水の場合がある． 低温，霧による視程障害，など激しくない天気でも災害の可能性があるので注意． また，台風は被害の可能性も含めて， それだけでまとめて勉強するべきである．