かなとこ雲

　
1997年07月23日(水) 19:23(日本時間)頃．東急東横線反町駅（横浜駅近く）付近から ほぼ真北に向かって撮影． 日没後で見にくく像も不鮮明だが，積乱雲 (Cb) が２個写っている． 積乱雲２個というのは左下の模式図のように分かれている，という意味．

　
学校からの帰宅時に発見，荷物を入り口に放り出してカメラの準備をして 撮影に至ったが，この間およそ30分間に模式図の赤い矢印のように雲の 上部が右(東)に広がった． つまり，この写真の1時間も前には写真に写っている雲の塊は， 入道雲が左右２個あってそれぞれ上に伸びていた． 模式図の赤い矢印の部分の雲は左の入道雲が横に流れ出して かなとこ雲になったものである．右の入道雲は出遅れたためか成長が止まった．

このような積乱雲の写真が取れるためには，ちょっと考えるだけでも，

• 全貌が見えるほど遠く，十分大きく見えるほど近いところに生成すること （自分の頭の上に積乱雲ができても写真は撮れない），
• 障害物のない方向に生成すること（他の家にさえぎられないためには 前方が下り坂であること），
• 目標の雲までは晴れている（特に自分のいる場所の近くは快晴である）こと，

今回の撮影は，

• 梅雨が明けたばかり，
• 太平洋高気圧が比較的北にあり， 南からの高温湿潤気流があまり入っていなかったため， 湿度が低く快晴が続いていた，
• 台風９号が接近中で，翌日には台風が連れてきた雲がかかり始める，