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目次
1.予備知識   2.概要   3.学科/一般   4.学科/専門   5.実技

気象予報士試験傾向と対策 − 学科試験/予報に関する一般知識


「学科試験/一般知識」は毎回15問,各々選択肢5つのうちから1つを選ぶ マークシート方式.問1-10は自然科学,問11-15は法律. 問1-10のタネ本が「一般気象学」であることは概要のページ で述べた通り. しかも,ほぼこの本の章の順序どおりに各章から1問ずつ出題されている(下表参照).

気象業務支援センターは「出題範囲」を隠していないのだと思う. つまり, この教科書一冊覚えていれば,一般知識は十分と考えているのだろう. (実際,大学の教養科目の1年分の知識だから,立派な知識だ.) 裏をかかれる心配はあるまい.


表の使い方

以下の表は,「学科試験/一般知識」 の第1回から第8回(平成9年度第1回)までの全ての問題(毎回15問)を 問1-10については「一般気象学」の該当章毎に, 問11-15については我流の項目に, 分類したもの. 例えば H7-1-8 は,平成7年度第1回試験の一般知識の問8,を表す. (H8-1)とあるのは,平成8年度第1回には該当の項目を中心とする 問題が出なかったという判断を表す.

一通り勉強をすませたら,過去問の一般知識の部分を試験とほぼ同じ条件で 数年分やってみて,表の「正誤」の欄に間違っていたら×印を入れる. ×印の多い項目を中心に勉強する. (Netscapeの印刷ボタンで印刷すれば表が出てくる.)

午前の試験は,免除者がいるからには,足切りに使っていると見るべきだろう. 足切りラインを10問とすると,安全を見越して平均12問以上標準偏差1以内に 自分の「正解数の確率分布」を持っていくことが目標となる.

タネ本にない新しい話題が1問,法律を「天気予報の技術」に載っている程度で 勉強をすまそうとすると,本に載っていない問題が1問,見込んでおいた方が いいだろう.だから, 勉強した範囲で間違えていいのは平均1問.苦手な項目(下表で×印が 複数ある項目)が一つ以下になるまで勉強すればよい,と分かる. 法律にそういう項目が必ず出てしまうので,「理系」は自然科学の範囲に 苦手を作ってはいけないことになる.

苦手な項目を知ることに目的があるので,下表では 教科書に問題を解くのに十分な記述がなかったり, 選択肢によって項目が違っている場合でも, 主要な項目を選んで振分けた.


1.自然科学 (問1-10)

一般気象学§1太陽系の中の地球(大気組成,惑星間比較)
問題 H6-1-1 H6-2-1 H6-3-1 (H7-1) (H7-2) H8-1-1 H8-2-1 (H9-1)
正誤                
一般気象学§2大気の鉛直構造(圏,気温の鉛直分布,オゾン)
問題 H6-1-2 H6-2-2 H6-3-2 (H7-1) H7-2-2 H8-1-2 H8-2-2 H9-1-1
正誤                
一般気象学§3大気の熱力学 (計算問題多い,減率,温位,凝結,状態方程式)
問題 H6-1-3 H6-1-4 H6-2-3 H6-3-3 H7-1-3 H7-2-3 H8-1-3 H8-2-3 H9-1-2
正誤                  
一般気象学§4降水過程 (降水過程一般)
問題 (H6-1) H6-2-4 H6-2-6 H6-3-4 H7-1-4 H7-2-4 H8-1-4 H8-1-8 H8-2-4 H9-1-3
正誤                    
一般気象学§5大気における放射 (計算問題もあり,放射平衡,熱収支)
問題 H6-1-5 H6-2-5 H6-3-5 H7-1-1 H7-1-5 H7-2-5 H8-1-5 H8-2-5 H9-1-4
正誤                  
一般気象学§6大気の運動 (計算問題多い,地衡風,コリオリ力,風)
問題 H6-1-6 H6-2-9 H6-3-6 H7-1-6 H7-2-6 H7-2-7
正誤            
問題 H7-2-10 H8-1-6 H8-1-7 H8-2-6 H9-1-5 H9-1-7
正誤            
一般気象学§7大規模な大気の運動 (計算問題あり,傾圧不安定論,循環,偏西風)
問題 H6-1-7 H6-2-7 H6-3-7 H7-1-2 H7-2-8 (H8-1) H8-2-7 H9-1-6
正誤                
一般気象学§8中・小規模の運動 (台風,対流,セル,積乱雲,海陸風,バースト)
問題 H6-1-8 H6-2-8 H6-3-8 H7-1-7 H7-1-8 (H7-2) (H8-1) H8-2-8 H9-1-8
正誤                  
一般気象学§9成層圏と中間圏内の大規模な運動 (成層圏,温度分布,突然昇温,準2年周期運動)
問題 H6-1-9 (H6-2) H6-3-9 H7-1-9 (H7-2) H8-1-9 H8-2-9 (H9-1)
正誤                
一般気象学§10気候の変動 (温暖化,二酸化炭素濃度,エルニーニョ)
問題 H6-1-10 H6-2-10 H6-3-10 H7-1-10 H7-2-1 H7-2-9 H8-1-10 H8-2-10 H9-1-10
正誤                  

2.法律 (問11-15)

法律は「天気予報の技術」付録2に部分的に収録されている範囲でかなりカバーする. 「問題と正解」の解説には問題に関係する条文が記されているので, 「天気予報の技術」に足りない条文は抜き出して追加することができる.

気象業務法(気象業務法施行令,気象業務法施行規則の補足あり)から4問, 災害対策基本法と水防法から(回ごとに交互に)1問,で5問. ただし,第8回は新たに消防法が出たので, 災害対策基本法と水防法が交互という原則は崩れるかもしれない. 気象業務法の4問は, 1.気象予報士,2.予報業務,3.警報と伝達,4.定義・観測・罰則, と分類すると,毎回ほぼ各項目から1問ずつ合計4問となる. この分類で出題表を作ると下記のようになる.

略号:(数字のみ):気象業務法,令:気象業務施工令,則:気象業務法施工規則, 災:災害対策基本法,水:水防法.数字は条文.

予報業務 (2,9,17,18,19,19の2,19の3,20,21,22,24の25,24の41,24の48,27, 則11,令4,令5)
問題 H6-1-11 H6-2-12 H6-3-14 H7-1-12 H7-1-14
正誤          
問題 H7-2-12 H8-1-11 H8-2-11 H8-2-13 (H9-1)
正誤          
気象予報士 (17,18,19の2,19の3,23,24の2,24の4,24の18,24の20,24の21,24の23, 24の24,24の25,41,則17,則33,則34)
問題 H6-1-12 H6-2-14 H6-3-13 H7-1-11 H7-2-13 H8-1-12 H8-2-12 H9-1-11
正誤                
定義・観測・罰則 (2,6,9,10,17,19の3,26,37,38,41,44,46,47,則1の3,則1の4)
問題 H6-1-13 H6-2-11 H6-3-12 (H7-1) H7-2-11 H8-1-13 H8-1-14 H8-2-14 H9-1-13
正誤                  
警報と伝達 (2,3,11,14,14の2,15,20,23,令8,災56,災60,水10の4)
問題 H6-1-15 H6-2-13 H6-3-11 H7-1-13 H7-2-15 (H8-1) (H8-2) H9-1-12
正誤                
災害対策基本法と水防法 (災2,災21,災23,災47,災48,災54,災55,災56,災60,災61,災63, 水10,水10の4,水13,水14, 13,14の2,令4,令5,則8, H9-1-15のみは消防法だが,条文の資料なし)
問題 H6-1-14(災) H6-2-15(混) H6-3-15(災) H7-1-15(災) H7-2-14(水)
正誤          
問題 H8-1-15(災) H8-2-15(水) H9-1-14(災) H9-1-15(消)
正誤        

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